童話物語(下)


「おもしろかった★★★★★」でした。


ペチカを探して村を飛び出してから、そろそろ1年...ルージャンは、煙突掃除で生計を立てていた。一人で生活をしたことで、ペチカにしていた意地悪がいかにひどいことだったか身に染みてわかるようになっていた。ある日、ルージャンは、煙突掃除の腕を買われて、町の時計塔に登ることになる。動かなくなった時計塔の内部で、ルージャンは、ペチカとともにいた妖精と出会い、ともに町から逃げ出すことになる。

そのころペチカの元には、いまだ復讐心に燃える守頭が迫っていた。留守中に部屋を荒らされ、大事なお母さんの写真がなくなってしまったペチカは...

なりふり構わず、生きることに精一杯だったペチカは、やっと、衣食住に困らなくなり、暖かく見守ってくれる雇い主にも恵まれ、少しづつ周囲に心を開いていきます。逆に、ペチカをいじめていたルージャンや、永遠の存在の妖精フィツは、生きることの辛さに直面し、ペチカがいかに大変だったかを理解していきます。1年経って、成長したペチカ、フィツ、ルージャン。最後を読むまで、とても続きが気になって、やっと読み終わって一安心です。時間のあるときにゆっくり読んでほしい本です。


次は、こんどこそ、「アーサー王物語Ⅰ」を読むか、「ウィッシュリスト」を読もうと思います。

はてな年間100冊読書クラブ」35/100