円環少女 (3) 煉獄の虚神(下)


「おもしろかった★★★★★」でした。


刻印魔道師としての誇りをかけ、圧倒的な力を持つ高位魔道師グレンに立ち向かうことを決意するメイゼルは、自分を危険から遠ざけようとする専任係官・仁との別れを決意する。そして、《神に近き者》グレンとの死闘が始った...

100人倒さねば自由になれない少女が、未だ罪人を殺さずに、殺せずにいる。殺すという決意もなければ、実戦経験も乏しい。「自分が足手まといである」だけでなく、そんな状況に自分をおいやるのが、自分が好意を持っている仁であること。その全てに誇り高い彼女が耐えられなくなっていくこと、そして、そんな少女を死地においやりながらも守ろうとするという矛盾を抱え苦悩する仁など、敵との戦いもさることながら、二人の精神面での葛藤も相変わらずすごいです。しかも、敵はチョー強いし。やっぱし今後も目が離せませんっ


次は、「夕暮れに抱擁を(下)」か、「ベアトリス・ベイリーの冒険(1) ドラゴンと冬の森」を読もうと思います。


はてな年間100冊読書クラブ」50/100