夕暮れに抱擁を(下)


「おもしろかった★★★☆☆」でした。


裏表紙に「全米で100万部に迫る大ベストセラー」とあるので、どんなにすごいかと思いましたが、サンドラ・ブラウンらしい、まさに「ラブロマンス」です。今回は、珍しく西部劇。衣装とか、生活風景が違って新鮮です。


独立記念日で陽気に浮かれ騒ぐ幌馬車隊の人々。ドレスアップしたリディアにドキドキするロスは、いつも以上にそっけなく振舞うことしかできない。そこへ、ロスのコンプレックスを刺激してやまない紳士のウィンストンが現れ、リディアをダンスに誘う。踊る二人に嫉妬するロスは泥酔し...

という感じで、なかなか素直になれない二人は喧嘩を重ねながらゆっくりと本当に夫婦になっていきます。しかし、お互い普通でない過去を持つ二人がやっと幸せに近づくと、過去がまた二人を不幸せに引き戻そうとやってきます。どこまでも、毅然として立ち向かおうとするリディアは、何も持たないが故にその愛を守ろうとしてその愛を捨てる決意さえします。もうちょっと、何とかできるだろうにーとイライラさせられますが、そうやってイライラするぐらい引き込まれて最後まで読んでしまいます。最後はどうなるだろうと思いましたが、そんなのあり?で終わりました。まぁ、普通にいったらあまりにリディアにひどすぎるかなぁと思うので、これでいいんでしょう。


次は、「ベアトリス・ベイリーの冒険(1) ドラゴンと冬の森」を読もうと思います。


はてな年間100冊読書クラブ」51/100